高田修三の空想科学雑談

高田修三が、幾分か科学的に、好き勝手空想する。

書評

ホットミルクティーのように暖かい物語 「西の魔女が死んだ」 梨木香歩

ああ、なんという物語だろう・・・木漏れ日の当たる庭にあるテーブルと椅子の上でまったりと、ホットミルクティーを飲んだ時のような、胸がじーんと暖かくなるような物語だ。この物語の主な登場人物は、中学に進んでから不登校になってしまった少女まいと、…

ノマド社会の到来を予見していた?! フリーエージェント社会の到来 ダニエル ピンク

朝決まった時間に出社して、タイムカードを打って、残業をする伝統的なオフィスワーカーに対して、会社や時間に束縛されない自由な働き方をする「ノマド」についての論争が最近のネット上では喧しい。 ノマドとフリーエージェント。言葉は違うが自由な働き方…

自分で家を立てて住んでいる人の話! 「Bライフ―10万円で家を建てて生活する」  高村 友也

彼のことは2chで知りましたが、初めて知ったときは本当にびっくりしました。 自分で小屋を立てて住んでいる人がいるとは! ちなみに彼のブログ↓毎日の生活が見られます 10万円で家を建てて生活する寝太郎のブログ 彼の月の生活費はなんと20000円! 家賃はタ…

働くことの意義を根本から問いただす 「モチベーション3.0」  ダニエル・ピンク

人は働きたがらないものだ。 だから人を働かせるためには、監視をして、さぼったら何らか罰(ムチ)を与えなければならない。逆によく働いてくれた場合は、昇進昇給賞与等の報酬(アメ)を与えるべきだ。 そうすれば人間というものは一番能力を発揮して働く…

お金に困ったときはホリエモーン! 『お金はいつも正しい』堀江貴文

あるとき、フリーターの巽は、ホリエという男に出会う そして事あるごとにお金に関するアドバイスをしていくというのがこの漫画。 お金のことに関して困ったときには、実に適切なアドバイスをして助けてくれる。 う〜んまるで、どらエモンみたいだ(笑)って…

SFと哲学って密接に結びついていない? 「素晴らしい新世界」 ハクスリー

幸福って何だろうと考えさせられる一冊であった。物語は未来を想像して描かれたものであるが、なんとこの作品は1932年に書かれたものであるという。とてもそんなに昔に書かれたとは思えないほど、様々な技術が描かれている。人間は受精卵の段階から培養ビン…

超訳 ニーチェの言葉 白鳥春彦

「神は死んだ」という言葉であまりに有名なニーチェ言葉を集めた本 彼の名前は聞いたことがあるのだが、どんな文章を書いているかは全く知らなかった(読んだことがなかった) しかしこの本は1ページにひとつの言葉という大変読みやすい形になっている! そ…

あなたも創作しませんか? 「メイカーズ」 クリスアンダーソン

人は誰しもが生まれながらにしてデザイナーなのではないだろうか? あなたが幼かった頃を思い出して欲しい。 縦横無尽にクレヨンで絵を書いたり、砂場で山を作ったり、積み木で建物を作った記憶があるでしょう。子供を見ていると、全員が芸術家に見える。し…

頭が良いって一体どういうことなのだろうか? 「オール1の落ちこぼれ、教師になる」  宮本 延春

宮本 延春という人は本当に壮絶な人生を歩んだ人だ。小学校でいじめに遭う。 中学1年生で「オール1」を取る。 中学3年生、漢字は自分の名前しか書けず、英単語はBOOKしか知らず、九九は2の段までしか言えなかった 15歳中卒で見習い大工に就職。 しかし大…

これこそ青春SF小説  夏への扉 ロバート・A・ハインライン

ロバート・A・ハインラインの作品で日本で一番人気のある作品が本作品である。 彼の代表作は「月は無慈悲な夜の女王」「宇宙の戦士」「異星の客」などである。 これらの作品はバリバリの「硬い」SFであるのに対して「夏への扉は」爽やかで難しくないSFである…

オカルトかSFか科学か? 「超人類へ!」

あなたは次の技術が研究開発されていることを信じられるだろうか?寿命を延ばすだけではなく、いつまでも若々しくいられる技術 肌の色をファッションのように一時的に変える 記憶力を飛躍的に向上させる←アルツハイマー病対策という名目で研究がされているが…

最良の読書入門書 「空気を読むな本を読め」 小飼弾

なんとも刺激的なタイトルだ。 このタイトルにドキリとした人も多いのではないのだろうか? 空気を読むということは「みんな」と同じ考え方で生きていくということ。 確かにこれは「ラク」かもしれない。 しかしこの変化の激しい時代においては、それはもっ…

これほどまでに実用的で胸に迫る人生論があっただろうか 堀江貴文 「人生論」

ことの始まりは堀江貴文氏が6歳の時だった。 彼は、学校から帰る途中に突然「人間って死ぬんだな・・・僕もいつか死んじゃうんだ」という恐怖に襲われた。それからというもの定期的に「死」の恐怖に襲われることになった。どうしたらこの苦しみから逃れられ…

 時をかける少女 筒井康隆

巨匠 筒井康隆の、古典と呼んでもいいくらい超有名なタイムトラベルもののSF小説。何度も映像化、アニメ化されているので、見たこと読んだことはないけれども、そのタイトルだけは知っているという人も多いことだろうブラックでユーモラスで乾いた表現が大…

pha氏の「ニートの歩き方」を読んで

この本は、普通に学校に行き、普通に就職して、その会社にずっと勤め続けるべきという、日本の既存の古い価値観にはっきりと疑問を呈した名著だ。pha氏の価値観は一貫していてブレテいない とにかく「だるい」「働きたくない」「ずっと寝ていたい」という価…

カラスヤ サトシ 千田 有紀  喪男の社会学入門

この作品は漫画と文章が織り交ぜられていて文章の方が多いので もしかしたら漫画として扱うのは微妙かもしれなり。カラスヤサトシ氏という僕と同じようにモテない男性(つД`)が 社会学者の千田有紀氏と対談するという形式の漫画だ。内容は 社会学とは何か? …

天地明察  冲方丁

今日は金環日食! みなさん見れましたか〜(´∀`)ノ 僕の方は、曇りで見えなかった。無念・・・orzそんな今日紹介するのは「天地明察」大の算術好きの理系オタクの主人公の渋川春海と 天才的な算術の能力を持つ和算の祖、関孝和とのやりとり そしてやがて春海…

タイムリープ あしたはきのう  高畑京一郎

あたたかく、やわらかい感触。 それを唇に感じ、翔香は目を開いた。こんな2行の文章で始まる。表紙や挿絵などの画風を見ても、すぐにこれはライトノベルだとわかる。しかしこの作品はライトノベルではあるが、内容は薄っぺらくなく、綿密に作り上げられた時…

未来の二つの顔 J.P.ホーガン

ハードSFの巨匠のJ.P.ホーガンが書いた、コンピューター反乱物である。SFの作品でコンピューターが反乱するというのはごくごくありふれた話である。 そうして怒った戦いでは、人間側が勝利することもあれば、コンピューター側が勝利することもあり、さら…

SF初心者のための作品「ようこそ地球さん」

みなさん本を読んでいますかーSF読んでいますかー?(´∀`) え?あまり読んでない。特にSFなんて読まないって(;´Д`) SFというジャンルは今でこそは、みなさんに知られてはいますが、昔は全然知られていなくて「SFが趣味です」と、人に言うと、変な…