高田修三の空想科学雑談

高田修三が、幾分か科学的に、好き勝手空想する。

最良の読書入門書 「空気を読むな本を読め」 小飼弾

なんとも刺激的なタイトルだ。
このタイトルにドキリとした人も多いのではないのだろうか?
空気を読むということは「みんな」と同じ考え方で生きていくということ。
確かにこれは「ラク」かもしれない。
しかしこの変化の激しい時代においては、それはもっともハイリスクな行為であるかもしれない!
ではどうすればいいのか?
それは自分の頭で考えて行動すること。
でも、どうやって考える力を養うのか?
その最良の方法が、読書だと、小飼弾氏は述べている。

そしてその本をどうやって読めばいいのかを本書は教えてくれる。
小説、漫画、ノンフィクションそれぞれについてである。

例えばノンフィクションについては、自分の意見と真っ向から対立する本から読むことによって、批判性や倫理性を養うことができる。

小説においては、好きな作家を見つけて、彼、彼女の書いた作品を読みまくること。
小飼弾氏も僕も多いに同意するのが、作家星新一は読者の初心者にとっては本当にありがたい存在であることだ。彼の作品はどれもショートショートと言われる、極めて短い作品で、最後に必ずあっと言わせるオチがあるのが特長だ。彼の作品は、読んでいてすっとその世界観に入り込める。一体星新一のおかげでどれだけ多くの人が、読書という楽しみを見つけられただろうか?

漫画については、基本的に同じ内容を扱っているなら、漫画の方が分かりやすい
本で知る前に、漫画から読書の世界に入るのも悪くないでしょうと、弾氏。
ただいつまでもたっても、漫画でないと内容を理解できない、想像力なない大人のままでいるのは悲しいのではないかとも弾氏。
この意見については僕は、どちらとも言えない気がする。
漫画は「絵」がある。だから「美人」と描かれていたら自分でその「美人を」想像しなくてはならない。だから漫画を読める人よりも小説を読める人の方が想像力があって賢いと言えるかもしれない。でも「美人」の絵は、漫画の作者によって全く描き方が異なる。だからこういう「美人」像もあるんだ、と想像力を掻きたてられるとも言えないだろうか?
また、同じ内容なら、絵で描かれている、漫画の方が速く読めるのも、漫画の長所ではないだろうか?
漫画と小説どちらが優れているとは決め付けるつもりはないけど。

とにかくこの本には、読書のノウハウがこれでもかというほど詰め込まれている。
とても分かりやすい文体だし、読書をこれから習慣にしようと思っている、読書初心者には特にオススメな一冊ではなだいろうか?

空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)

空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)

ちなみに彼のブログも、たくさん書評があって読書初心者から上級者までかなりオススメ
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51307937.html