高田修三の空想科学雑談

高田修三が、幾分か科学的に、好き勝手空想する。

これほどまでに残酷で切なくて、それでいて美しい物語があっただろうか 漫画「ミスミソウ」

間違えても、月曜日から仕事があるのに、日曜日の夜にこの漫画を読んではいけない。憂鬱な気分がますますひどくなるから。正社員で働いていた頃、鬱になりかけの頃、買ったばかりのでkindleで、この漫画を購入してを読んで、実際上記の体験をしたから(結局、正社員で働いていた会社は辞めて、今はパートで気楽に働いています)

 

 

 

この漫画の3巻の表紙が、この漫画の全てを端的に表している

主人公の女の子は、父親の仕事の関係で、辺境の田舎の高校に引越ししてきた。しかしそこは、いわゆる「閉鎖的な田舎」で、都会から来た、主人公の女の子は、学校で疎んじられ、いじめられ、そしてついには家族にまで危害が及ぶ

主人公は復讐のために、いじめっ子達を次々と殺害(!)していく

その途中、引っ越してきてから初めて会った男の子と、恋に落ちるのだが、実はこの男も・・・

という最後まで、残酷な描写ばかりで、救いのない話である

間違っても、うつな時に読んではいけない漫画である。

しかし元気になった今、改めて読み返すと、人々の複雑で繊細な心理の描写と、息をつかせね展開(まあほとんど殺し殺されの展開だが・・・)は、読んでいて充分価値があるものだった。

それにしても、こういう漫画を、押切蓮介が描いていたのが、改めて驚きである

押切蓮介の漫画では他には

 

とかがあるが、申し訳ないが、正直作者は単なる馬鹿だと思っていた

(この漫画は押切蓮介の幼少期を描いているが、どうみてもバカだ・・・)

だが押切蓮介の全くちがった一面を知りたければぜひ「ミスミソウ」を読むことをお勧めする(気分が落ち込んでいない時に)

 

最近思うことがある、勉強ができることと、頭がいいことは、また別次元の話ではないかということである。勉強ができる人ほど、頭がいい傾向はなくはないと思うが、高学歴イコール頭いいには直結しないのではないだろうか?

特に漫画を読んでいて漫画家の学歴経歴を調べると実感する。

例えば「寄生獣」そして現在「ヒストリエ」を描いている漫画家

岩明均和光大学卒である。申し訳ないが僕の出身大学より、偏差値は下だ

でもこの漫画はものすごく面白い。

歴史を調べるところはちゃんと調べられていて、おそらく歴史に残っていなところは作者が想像して、実際にあったかのように表現している。

こういう名作を描けるのも、頭の良さの一つで間違いないだろうか

 

 

だから、自分は勉強ができない、良い大学に入っていない、なので自分は頭が悪いなどと思う必要はないっていうことだ

話はだいぶ脱線したが、ミスミソウを読んでそういう希望を抱いた

もちろん「ミスミソウ」の物語最後にも一片の希望があるが(ネタバレなのでかかない)

僕は、ミスミソウから、勉強ができなくて頭が悪いと思ってた作者でもこういう作品が書ける→だから勉強や学歴に、真の頭の良さは計れない!というすごい、メタな視点の(メタっていう言葉こういう使い方であっている?)希望を貰った

まあなんにせよ「ミスミソウ」は名作ですよってこと(強引な締め・・・)