高田修三の空想科学雑談

高田修三が、幾分か科学的に、好き勝手空想する。

働く女性をの背中を、やんわりと押してくれる漫画 「午前3時の無法地帯」 ねむようこ

最近メキメキと頭角を現してる女性作家の1人、それが“ねむようこ

初のコミックスとなる「午前3時の無法地帯」がヒットしている様子。
とあるデザイン会社で働く女子社員のお話
その会社は労働基準法なんて何のその、タイトルにもなってる通り”午前3時”を過ぎても仕事をするという
苛酷な世界、文字通り無法地帯、だけれどもやり甲斐がないわけじゃない世界・・・
そんな中で必死に頑張る女の子の姿を、等身大な姿を綺麗な画とストーリー構成で描ききったのが多くの共感を呼んだようだ。
筆者の実際の経験がベースになっているので、リアルさが半端ない

働く女の子の恋愛、というのは結構ありふれたテーマではある。
けど大抵がお行儀よく「キレイ」な形で描かれている。
「午前3時〜」は、キレイなんて程遠い世界。
家に帰れなくて風呂に入れなくて、会社の水道で頭を洗う・・・顔の化粧が落ちて顔がドロドロになる。
そんな「スイーツ」と遠い世界が、逆に親しみを覚える要因だったのかもしれない。
あとサクサク読めるの大きなプラス評価!

主人公は仕事でトラぶったり、恋愛でもトラぶってなかなか波乱万丈。
しかしそんな中でも、弱音を吐いたり、愚痴を言ったり、怒ったり、感情を小出しに小出しに発散していってなんとか乗り越えていく。
そうやって様々な危機をもがきながらも、乗り越えていった彼女は成長しているように見える。その姿は読者に感動を与えるだろう。
ドロドロとした雰囲気になりそうなのに、けっしてそうはならず、さっぱりした雰囲気になっているのは、ねむようこの力量によるものだろう。シンプルで綺麗な線で描かれた絵、クスッと笑ってしまうような台詞回し、明るくて個性的なキャラ等等それらの要素が複合的に絡み合って、このキラリと光る宝石みたいな漫画が生み出されたのだ。

「午前3時の無法地帯」の、他作品にはない等身大の魅力が、たった3冊に凝縮されているのだから、ぜひ読む価値があるだろう。

午前3時の無法地帯  (1) (Feelコミックス)

午前3時の無法地帯 (1) (Feelコミックス)

午前3時の無法地帯2 (Feelコミックス)

午前3時の無法地帯2 (Feelコミックス)

午前3時の無法地帯 3 (Feelコミックス)

午前3時の無法地帯 3 (Feelコミックス)