高田修三の空想科学雑談

高田修三が、幾分か科学的に、好き勝手空想する。

冬目景 「黒鉄」 全五巻

一度死んで、機械の体として生き返った渡世人の迅鉄と、元人間だったが死んで刀に魂が宿って、刀の形をしている鋼丸の話

舞台は江戸時代で、時代劇風に物語は進んでゆく。

異形の者となってしまった迅鉄は、はじめは誰とも深くは関わらないように「人斬り」という商売で身を立てていくのだが、どこか人情味があってお人好しな、迅鉄(と鋼丸)は数々のドラマに巻き込まれていく。内容はいかにも時代劇風だったり、冬目景風だったりする。結末はバッドエンドで終わることは無く、ハッピーエンドで終わることもあれば、切ない終わりかたをすることもある。

戦闘シーンはそこそこ上手に描けていて冬目景はこういうシーンも描けるんだなと感心をした。

1巻目は絵が若干荒いが、2巻目以降は冬目景特有の、ラフさを残した繊細な画風になっていく。
そしてどこか絵から哀愁も感じられる(これは冬目景の作品の共通の特徴)

たまには冬目景が描いた時代劇の漫画もいかがでしょうか?

黒鉄 1 (モーニング・オープンKC)

黒鉄 1 (モーニング・オープンKC)