高田修三の空想科学雑談

高田修三が、幾分か科学的に、好き勝手空想する。

日本はもっと公務員の数を増やすべき!!

日本は人口比率に比べて公務員の少ない国である。

しかしそういうと「日本って公務員の多い国じゃないの?」と思う人も少なくないのでは?

しかし各国と比較すれば日本の公務員数は少ないということは一目瞭然だ

 

僕の両親は元公務員である。公立学校の教師だった

母は結婚して専業主婦になった時に教師は辞めた。

父は、60歳の時に定年を迎えた(65歳まで再雇用する機会は普通にあったが、父本人が60歳からは好きな引退生活を送る気満々だったので、60歳でスパッと辞めた)

 

僕は公務員の両親の子である。

 

だから、日本中で「公務員バッシング」が吹き荒れた時のことはよく覚えている。

 

テレビなどのマスコミが公務員バッシングをし

ネットでも公務員バッシングの声が溢れ

そして政治家がそれをさらに煽った。

 

僕は激しい怒りを感じていた。

 

日本は長引く不況で、民間企業の給料はなかなか上がらなかった。

年功序列の賃金制度は崩壊し始め、さらには倒産リストラなどで、失業する人も多くいた。

それに比べて「公務員は失業も無いくせに、順調に賃金が昇級していってズルい」という感情が国民の間に広まったのではないだろうか?

 

あと、これは余談というか話がずれるかもしれないが、公務員バッシングの意見で少なくなかったのが「民間は残業は当たり前・サービス残業も少なくないのに、公務員は定時で帰っている。ズルい」という意見には怒りともに失望感を覚えた。

「定時に帰るのがおかしいって・・・『定時』なんだから、その時間に帰るのがあたりまえじゃん・・・民間の方がおかしいだろう・・・」と思っていた。もちろんこの考えは今でも変わっていない。

 

2005年の小泉政権はいわゆる「郵政選挙」で圧勝した

なぜ郵政を民営化する必要があったのか?

小泉元首相は「郵政を民営化することによって、20万人を超える公務員を一気に削減できる」と主張していた。

しかし郵政サービスは民営化によって、サービスは良くなった気配が無い

不祥事も多い

また、郵便局で働く人の労働環境は明らかに悪くなった

(それを、民間では当たり前だ!と強弁する人には、もう何も言うまい・・・)

 

2008年大阪府橋下徹が知事になった。

反公務員姿勢を徹底的に明確にして、マスコミと大阪府民以外の人々からも、注目と指示を集めた。

 

2009年に名古屋市長選挙で河村たかしが当選した

彼は選挙期間中にこう言っていた「税金を払う側が苦しい思いをして、税金で食べている身分の人間が楽するいまの世の中はおかしい」と、典型的な公務員を敵視した思想・発言である。

河村たかし市長の誕生は「公務員バッシング」象徴的な出来事であるが、名古屋市の外の日本にどのくらい影響を与えかは、かなり微妙である。大都市大阪に比べて、晩年三流都市の名古屋の出来事が、どのくらい日本人全体に興味関心を惹きつけるかというあまり与えないだろうと思うから)

 

2005年から2009年までの2000年台後半は公務員バッシングの頂点だったと思う。

 

あれから10年以上の時間がたった今

 

公務員バッシングどころか「公務員を増やした方がいいんじゃない?」という議論が結構活発にされるようになった。

 

「十年一昔前」という言葉があるけど。

あの公務員バッシングの時代から180度世論が変わったかのようである。

 

理由は主に、以下の三つに分けられると思う

  1. 公務員バッシングしても自分たちの生活は良くならず、むしろ悪くなったから     
  2. 海外の情報がこの10年間入ってきて、日本の民間の労働環境がおかしいという認識が広まったから(別に公務員の労働環境が、一概に民間に比べて恵まれているというわけではないが) 
  3. 公務員の非正規雇用化が進み、その事も民間の人たちも知り「公務員は安定した職業で、楽して高い給料を貰っている」という認識は薄れていったから。

 

前置きが長くなってしまったようだけど。

僕は今この流れだからこそ声を大にして言いたい

   日本国政府は、もっとしっかりと公務員の数を増やすべきだ!

 

財源は、富裕層と大企業への課税強化

あと国債の新規大幅発行(国債これ以上増やしても大丈夫なの?と思うが大丈夫であると僕は思う。詳しくはまた別の機会に。気になるならMMT(現代貨幣理論)を調べてみるといい)

 

しかし一口に公務員といってもいろいろと職種がある。

どの職種から優先的に増やしていくべきか

それは

公立学校の教師

介護士

保育士

児童相談所の職員

などが良いと思う

 

公立学校の教師を増やす事の必要性は、説明するまでも無いと思う。

 

介護士と保育士が重要なのは説明不要だけど、彼らは原則として今は公務員ではない。

だからこの件に関しては少し説明が必要だと思う。

 

学校も私立と公立がある

公立学校で務める先生は、当然公務員だけど

私立の学校で務める人は公務員という立場ではない。

学校教育は「官民並存(?)」という状況である。

 

保育と介護サービスも「官民並存」の状況にしてはいかがだろうか?

公務員の保育士と介護士のもとでは、必要最低限のラインを必ず超えた、中レベルのサービスを受けられる。

しかし富裕層の中には「もっと金出すから、高レベル・最高級レベルのサービスが欲しい」という人も現れるはずだ。

そういう人には「民間」の保育・介護サービスを受ければ良い。

学校教育でも、どちらかといえば私立の学校の方が、公立学校よりもレベルだが高くて質の良い教育を受けられるが、当然学費は私立の方が明らかに高い。

それと似たような感じにしてはどうだろうか?

 

児童相談所の職員の増員も急務だ。

児童虐待の痛ましいニュースが増えている。

しかしここで注意したいのが 、僕はあくまでも児童虐待の「ニュースが増えている」だけだと思っている事だ。

児童虐待自体は昔からあった

もしかしたら今よりも多かった可能性も大きい

しかし昔は「児童虐待」という概念がほぼ無かった

「しつけ」という言葉で片付けられてしまっていたのではないか?

僕より上の年代の、いろいろな人の著書を読んでびっくりする事があるのが

現代だったら絶対に虐待になる事が、周りが黙認して、虐待を受けた本人がただ耐えて、一回も児童相談所の世話にならなかったという例が少なくないという事だ。

とにたく児童虐待はある。いまこの瞬間にも、虐待で苦しんでいる子供たちが大勢いる。

僕は虐待とはまっっったく無縁の家庭で育ったから、虐待の苦しみは想像するしかない。文字通り想像を絶する苦しみなのだろう。いたいけな子供たちがそんな目にあっている状況が許されて良いはずがない!

しかし児童虐待を防ぎきれず、子供が虐待死してしまうケースが後を立たない。

それを児童相談所や職員の力不足・ミス・不手際と片付けるのは簡単だ。

しかし、僕は単純に児童相談所の職員の数が絶対的に少ないと思う。

とにかく数を増やすべきだ!

何事もそうかもしれないけど、最低限の数を揃えてこそ、最低限の質も確保できるのだと思う。

 

そういうわけで日本は公務員の数を増やすべきである。

公務員にやってもらうべき仕事がたくさんある。

 

そしてもちろん公務員の数を増やすということは、良質の雇用の場を提供して、公務員として雇われた本人にもちゃんとして生活を送ってもらって、できれば家庭を築き、子供をもうけて・・・・

という雇用・経済、さらには少子化対策という側面もある。

 

しかし、公務員を雇うには、当然、公務員になるための試験や面接が必要だ。

 

まず絶対条件として、年齢制限を撤廃するべきだ。

ある一定の年齢を超えたら、どんな優秀な人でも門前払いというのは意味が不明である。

そして、学校を卒業した時に就職状況が悪くて(いわゆる就職氷河期)未だに安定した職につけていない人たち(いわゆるロスジェネ)は、今は30代半ばから40代半ばである。

民間でも、年齢だけで足切りされる可能性が高い年齢ゾーンに入っている。

また民間において、年齢以上にネックになるのが「職歴」である

 

日本企業はなぜか、正社員として働いた期間しか「職歴」と認めないケースが多い。

では正社員になるにはどうすればいいのかというと、最大にして唯一と言って良いそのチャンスは、学校を卒業した「新卒」の時だ。

このチャンスを逃すと正社員になるのは、日本では容易なことではない。

そしてロスジェネは、この新卒の時の就職状況が極めて悪かった。

そして40代も半ばになった今も「まともな職」に就けていない人が大勢いる。

 

この人たちを救わなければならない。

だから公務員として雇うのである。

 

教師も介護も保育も、そして児童相談所の職員も、決して容易で楽な仕事ではない。

ただこれらの仕事は、今までの職歴というよりも、これからこの職でがんばるんだという意欲の方が重視される。

 

(リストラされた中高年のサラリーマンが、プライドから保育や介護にたいして真面目に仕事をしようとしないという話もよく聞く。そういう人間にはむしろ「職歴」なんて邪魔なくらいかもしれない)

 

教師も介護も保育も児童相談所の職員も楽な仕事ではないが、ロスジェネの彼らも過酷な労働環境で働いてきた。

 

ここで僕は、どちらが大変な目にあってきたかという「不幸さ・大変さ比べ」をしたいのではない。

 

ロスジェネの人たちの最大の悩みと苦しみ「安定したまともな仕事に就けない」ということである。

だから「公務員として安定したまともな職」を提供したらどうだろうか?

彼らの多くはは、必ず意欲と希望を持って仕事してくれるはずである

ということを言いたいのである。

 

教師と児童相談所の職員はちょっと分からないけど

介護と保育の仕事は「いままで」よりも「これから」どれだけ頑張るかが重要な仕事である。

学歴・職歴、そして「いままで」の経験は、他の仕事ほど重視されないのではないか?

それをもって、介護も保育も「誰でもできる仕事」と言い放つ輩がいるが(ホリエモンとかホリエモンとか後ホリエモン)そんな意見は無視ししよう

 

ロスジェネに話を絞ってしまったが、若くても就活に失敗して、うまく就職できなかった人や、ブラック企業に勤めている人が転職するためにも、公務員の採用の門をもっと大きく広く広げるべきだ‼️

 

 

 

 

 

あなたは公務員の数を増やすことに賛成ですか反対ですか?